CASE STUDY 導入事例

株式会社共立 様

業界に先駆けたRFID技術で倉庫業務のDXを実現

 

導入の経緯

本システムの導入拠点である厚木テクニカルセンターでは、100,000点以上の舞台向け照明・音響機器を保有し、倉庫からの入出庫業務を行っています。
倉庫におけるピッキングや入出庫検品作業などの効率化と在庫精度向上によるサービス品質向上、機会損失の削減を目的とし、 RFID技術を活用した業務改善の検討を始めました。

 

導入前の課題

・ ピッキングの効率化、標準化
 形状が近いケーブルなどは、経験が浅いと判断に時間がかかり、時にはピッキングミスも発生する。

・ 入出庫検品の効率化
 出庫検品時には、機材ボックスを空けて中身の確認が必須。ケーブル類に関しては数百本単位での手作業による検品が発生するため業務負荷が高い。
 入庫時の検品も同様に業務負荷が高いため、即時検品ができずに紛失の発見が遅れてしまう。

・ 在庫精度の向上
 紛失や入庫待ちの状況がリアルに把握できないため、在庫不足により出庫できないことがある。
 物理的に在庫がある状態でも理論在庫がない場合に出庫指示が出せない。

 

導入いただいたシステム

・ システムの特長
 RFIDを活用した機材の入出庫を管理するシステムです。
 ゲートやハンディ端末を用いることで、機材の入出荷検品を一括で行える仕組みを実現しました。
 音楽イベント特有の業務であるツアーキープ(ライブツアー中の機材の保持・利用)や、修理・メンテナンス管理にも対応。ハンディ端末では、各作業現場で必要な情報を即時に表示し、スムーズで効率的な業務を支援します。


・ システム構成
システム構成図
 

導入のポイント

・ ゲートによる入出荷検品の一括読み取り
 自作のRFIDアンテナ付きゲートにより、100本以上のケーブルが入ったケースや機材用BOX(フライトBOX)を開けずにそのまま通過するだけで検品完了。
予定データとリアルタイムで照合し、出荷漏れや未入荷品の早期検出を実現。これにより大幅な作業効率化と、サービス品質の向上を達成しています。

ゲートによる入出荷検品の一括読み取り

・ ハンディによる現場支援
 各ロケーションごとのピッキング、読み落とし確認ゲートで読めないICタグの読み取り、機材ごとの使用履歴表示、紛失機材を発見したときの在庫戻し登録、 作業者間のコミュニケーション機能など、多彩な情報をハンディ上で提供。現場作業を止めることなく、スムーズな業務進行が可能です。

ハンディによる現場支援

・ 修理・紛失対応
 入庫時に修理対象機材や不足機材を即時判定し、修理・紛失登録を実施。
 リアルタイムに在庫調整を行うことで、受注確定後の在庫不足リスクを回避します。

・ 入庫待ち機材の考慮による出庫調整
 在庫状態および入出庫状況を正確に把握することで、戻り機材を加味した出庫準備が可能。
 限られた在庫であっても最適な出庫スケジュールを実現します。

・ 基幹システムとの連携
 基幹システムの受注データ(機材表)を基に、自動で出庫表(ピッキングリスト)を作成  手作業によるピッキングリスト作成が自動になったので作業指示者の負荷を軽減し、作業員間の連携をスムーズに  変更情報もリアルタイムで反映し、状況に応じた最適な対応が可能  在庫情報との連携により、出庫順を意識せず、柔軟なピッキングが可能に  

導入後の効果

・ 作業効率化:入出荷業務全体で約30%の効率化
 検品作業においては約60%の効率化を実現。

・ 品質向上
 準備不備や出庫不備の削減 
 ⇒ 2023年12月までの前年比改善率
  - ピッキングミス(庫内検品での発覚): 53.6%改善
  - 出庫不備: 66.7%削減

・ 在庫精度向上によるサービス品質向上
 出庫できないという事が減った。
 資産をより効率的に活用できるようになり機会損失が減った。

・ 業務の見える化
 機材の準備状況
 出庫・入庫の進捗状況の可視化

会社概要

設立:
1959年
本社所在地:
東京都渋谷区代々木5-40-13
従業員数:
 419人(2025年4月1日現在)
事業内容:
 劇場、イベント施設、スポーツ施設、スタジオ等の照明・音響・映像設備および舞台機構に関する設計、施工ならびにコンサルティング業務など
導入拠点:
 ロジクロス厚木テクニカルセンター
 神奈川県厚木市上落合231-1 ロジクロス厚木3F

* 本記事の掲載内容は全て、2025年7月1日現在の情報に基づいています。

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